2023年4月30日 説教
説教題「わたしは羊の門です」
聖書箇所 ヨハネ１０：１～１０
ヨハ
10:1 「まことに、まことに、あなたがたに告げます。羊の囲いに門から入らないで、ほかの所を乗り越えて来る者は、盗人で強盗です。
10:2 しかし、門から入る者は、その羊の牧者です。
10:3 門番は彼のために開き、羊はその声を聞き分けます。彼は自分の羊をその名で呼んで連れ出します。
10:4 彼は、自分の羊をみな引き出すと、その先頭に立って行きます。すると羊は、彼の声を知っているので、彼について行きます。
10:5 しかし、ほかの人には決してついて行きません。かえって、その人から逃げ出します。その人たちの声を知らないからです。」
10:6 イエスはこのたとえを彼らにお話しになったが、彼らは、イエスの話されたことが何のことかよくわからなかった。
10:7 そこで、イエスはまた言われた。「まことに、まことに、あなたがたに告げます。わたしは羊の門です。
10:8 わたしの前に来た者はみな、盗人で強盗です。羊は彼らの言うことを聞かなかったのです。
10:9 わたしは門です。だれでも、わたしを通って入るなら、救われます。また安らかに出入りし、牧草を見つけます。
10:10 盗人が来るのは、ただ盗んだり、殺したり、滅ぼしたりするだけのためです。わたしが来たのは、羊がいのちを得、またそれを豊かに持つためです。
使徒書 Ⅰペテロ２：１９～２５
Ⅰペテ
2:19 人がもし、不当な苦しみを受けながらも、神の前における良心のゆえに、悲しみをこらえるなら、それは喜ばれることです。
2:20 罪を犯したために打ちたたかれて、それを耐え忍んだからといって、何の誉れになるでしょう。けれども、善を行っていて苦しみを受け、それを耐え忍ぶとしたら、それは、神に喜ばれることです。
2:21 あなたがたが召されたのは、実にそのためです。キリストも、あなたがたのために苦しみを受け、その足跡に従うようにと、あなたがた
に模範を残されました。
2:22 キリストは罪を犯したことがなく、その口に何の偽りも見いだされませんでした。
2:23 ののしられても、ののしり返さず、苦しめられても、おどすことをせず、正しくさばかれる方にお任せになりました。
2:24 そして自分から十字架の上で、私たちの罪をその身に負われました。それは、私たちが罪を離れ、義のために生きるためです。キリストの打ち傷のゆえに、あなたがたは、いやされたのです。
2:25 あなたがたは、羊のようにさまよっていましたが、今は、自分のたましいの牧者であり監督者である方のもとに帰ったのです。
おはようございます。今日は礼拝のあとに、主にあって天に召された梅田良平さん、豊島悦子さん、豊島昭二さん、今井良一さんの納骨に行きます。お墓は神戸市東灘区住吉山手にある住吉霊園という私たちの教団のお墓です。
イエス様は、私は良き羊飼いですと言われます。
聖書は私たち人間を羊に例えることがよくあります。この地上において、迷いやすい人間。弱さを持っている人間。まさに迷える子羊である私たちを導いてくださるのがイエス様です。
今日納骨される方々は、そのイエス様に導かれて歩まれた方々です。
今日の聖書日課の使徒書は第一ペテロ２：１９～２５ですが。
その中に有る２：２５がまさに今日納骨されるお一人一人のための、まことにふさわしいみ言葉であります。
2:25 あなたがたは、羊のようにさまよっていましたが、今は、自分のたましいの牧者であり監督者である方のもとに帰ったのです。
そしてこれは今日ここにおられるお一人一人へのみ言葉でもあります。
あなたを導いてくださる方は誰か？それは学校の先生、人生の先輩、上司、友人、いろんな方があるでしょう。その方も大切ですが。
あなたの永遠の命に関わる、あなたの罪の赦しにかかわる最も大切な方。あなたの良き牧者。良き羊飼い。イエス・キリストであります。
このイエス・キリストの言葉を今日も聞きましょう。
聖書の流れを説明しますと、今、イエス様は、ユダヤの都エルサレムで、ユダヤ人（この場合のユダヤ人とは律法学者・パリサイ人・ユダヤの宗教指導者たちを指しています。ユダヤ人にも貧しい人、虐げられている人もいるわけですが、この文脈的には、当時の宗教指導者たち。イエス様に敵対する人たち。あんまりいい意味では使われていません。）そのユダヤ人に向かっている時です。
今日の聖書日課の一つ前、
ヨハネ9章は、
盲人が、目が見えるようになった話です。それに対してユダヤ人たちが安息日に人を癒したイエス様を非難します。
自分たちこそ神様の子。選ばれたもの。モーセの弟子と思っている彼らはイエス様を救い主とは認めず。イエス様を信じる者が増えないようにとしているのです。
ヨハ
9:22 彼の両親がこう言ったのは、ユダヤ人たちを恐れたからであった。すでにユダヤ人たちは、イエスをキリストであると告白する者があれば、その者を会堂から追放すると決めていたからである。
そんな中で癒された盲人ははっきりと言います。
ヨハ
9:29 私たち（これはユダヤ人）は、神がモーセにお話しになったことは知っている。しかし、あの者（イエス様）については、どこから来たのか知らないのだ。」
9:30 彼（癒された盲人）は答えて言った。「これは、驚きました。あなたがた（ユダヤ人の皆さん）は、あの方（イエス様）がどこから来られたのか、ご存じないと言う。しかし、あの方は私の目をおあけになったのです。
9:31 神は、罪人の言うことはお聞きになりません。しかし、だれでも神を敬い、そのみこころを行うなら、神はその人の言うことを聞いてくださると、私たちは知っています。
9:32 盲目に生まれついた者の目をあけた者があるなどとは、昔から聞いたこともありません。
9:33 もしあの方が神から出ておられるのでなかったら、何もできないはずです。」
要約すればこの方こそキリスト（待ち望んだ救い主）です。というのです。
こんな問答の中でエルサレムの人々は、イエス様とは誰なんだろう。
パリサイ人たちは自分たちこそ正しい。自分たちの事を聞いていればいい。イエスは神の子とうそをついているとののしります。
しかし盲人の目を開けた事実を見て・・・・この方こそキリストか？？違うのか？
という揺れ動きの中でイエス様が今日の言葉を語るのです。
まずたとえ話を語ります。
最初に言いましたように羊とは私たち人間です。
10:1 「まことに、まことに、あなたがたに告げます。羊の囲いに門から入らないで、ほかの所を乗り越えて来る者は、盗人で強盗です。
10:2 しかし、門から入る者は、その羊の牧者です。
10:3 門番は彼のために開き、羊はその声を聞き分けます。彼は自分の羊をその名で呼んで連れ出します。
10:4 彼は、自分の羊をみな引き出すと、その先頭に立って行きます。すると羊は、彼の声を知っているので、彼について行きます。
10:5 しかし、ほかの人には決してついて行きません。かえって、その人から逃げ出します。その人たちの声を知らないからです。」
この当時、羊たちは羊飼いに導かれて、昼間は牧草地のある所にいって、食事をし、ゆっくりと過ごします。夜になると野宿をすることは珍しく、（クリスマスの時は羊飼いが野宿をしていたとあります）
普通はオオカミなど、外敵から守るために囲いの中に帰ってきます。洞窟みたいなところもあれば、柵で囲んで柵の上に茨をつけたり・・・現代でも厳重な家は、高い塀があって塀の上に鉄条網などを設置し、防犯カメラがある家もあります。
そんな感じで羊の夜の休む場所がありました。これは一軒では大変なので何組かの羊の群れが一緒になって夜は過ごしていたそうです。そこには出入りする門があって門番がいます。
朝になると羊飼いがやってきて自分の羊を呼びます。
羊も自分の羊飼いさんはわかっているのですぐにやってきて。羊飼いさんに導かれて出かけていくのです。
羊は自分の羊飼いさんを良く知っています。
ところが、盗人や強盗がやってきて羊を連れ出そうとすることがあります。その人たちは当然、門を通りません。門から入るものは正しい人です。とはいえ、最近のマンションでもオートロックになっていて、玄関から中に入ることができないようになっていても・・・・誰かについては入っていって中で悪いことをする人もあります。
不正な方法で門をする抜ける人もいます。
10:1 「まことに、まことに、あなたがたに告げます。羊の囲いに門から入らないで、ほかの所を乗り越えて来る者は、盗人で強盗です。
10:2 しかし、門から入る者は、その羊の牧者です。
門番の人は、本当の羊飼いが誰かがわかります。ですからその人のためには門を開けるのです。
今日のたとえ話は、本当に救いだすことができる救い主と間違った救い主とのことを言っています。
9章の盲人の目を開けたまことの救い主イエス様。それが良き羊飼いです。
当時のパリサイ人、律法学者などのように神様の事を話しながら、羊の事を大切にしない人。それは盗人であり強盗です。
本当のあなたの救い主は正式な門から入ってきます。イエス様です。
良き羊飼い、羊の牧者です。
他の所から乗り越えて入ってくるものがいます。それは盗人で強盗です。
10:3 門番は彼のために開き、羊はその声を聞き分けます。彼は自分の羊をその名で呼んで連れ出します。
10:4 彼は、自分の羊をみな引き出すと、その先頭に立って行きます。すると羊は、彼の声を知っているので、彼について行きます。
ここには日常の羊と羊飼いとの、あったかい、ほのぼのとした姿が見えます。
羊飼いが行きます。門番はよく知っているので門を開けます。
すると羊飼いは自分の羊の名を呼ぶんです。みんな名前がついているんです。
１００匹以上いる羊にも名前がついていて羊飼いは全部知っていて呼ぶんです。
これはイエス様とイエス様を救い主として信じる私たちとの関係です。イエス様は一人一人の名前を呼んでくれるんです。
私たちには羊はみんな同じに見えますが・・・・イエス様にはわかるん
です。
別府高崎山にサルの大群がいますが、飼育員の人は千匹いても名前がわかるのを見て・・・このみ言葉を納得しました。
しかも羊もその声がわかるんです。私たちもイエス様の声がわかり、ついて行くんです。
10:4 彼は、自分の羊をみな引き出すと、その先頭に立って行きます。すると羊は、彼の声を知っているので、彼について行きます。
10:5 しかし、ほかの人には決してついて行きません。かえって、その人から逃げ出します。その人たちの声を知らないからです。」
羊は自分の牧者以外にはついて行かないんです。
かえってその人から逃げ出します。その人たちの声を知らないからです。
この説明、たとえ話を聞いて彼らはなんのことかわからなかった。とあります。
彼らとは今までの流れの中で言うと
ヨハ
9:22 彼の両親がこう言ったのは、ユダヤ人たちを恐れたからであった。すでにユダヤ人たちは、イエスをキリストであると告白する者があれば、その者を会堂から追放すると決めていたからである。
イエス様を救い主と認めないユダヤ人たちです。
イエス様はこのユダヤ人たちを盗人、強盗と言っているのです。
10:7 そこで、イエスはまた言われた。「まことに、まことに、あなたがたに告げます。わたしは羊の門です。
10:8 わたしの前に来た者はみな、盗人で強盗です。羊は彼らの言うことを聞かなかったのです。
イエス様はわたしは羊の門と言っています。正しい羊飼い 良き牧者が来た時門を開ける門番
天国への道を開けてくれる人。恵みによってゆるしといのちを与えて下さる羊飼いのために門を開ける人です。
イエス様より前に来た人 それはここにいるユダヤ人もあります。みな盗人で強盗だと言われます。
今でもややこしい宗教は多くあります。羊を連れ出し、神の国に導くのではなく・・・・自分たちの利益のために羊を食い物にする人たちがい
ます。
イエス様はご自分の使命を、役割を、なすべき事をはっきりと宣言されます。
10:9 わたしは門です。だれでも、わたしを通って入るなら、救われます。また安らかに出入りし、牧草を見つけます。
10:10 盗人が来るのは、ただ盗んだり、殺したり、滅ぼしたりするだけのためです。わたしが来たのは、羊がいのちを得、またそれを豊かに持つためです。
イエス様が来たのは、羊がいのちを得、豊かな人生を歩めるようにするためです。
私たちはイエス様の羊です。私たちがいのちを得る。永遠の命を得る。イエス様を通ってなら救われる。
そして神の国に入り、牧草を見つけます。豊かな人生を得ます。
これはイエス様から私たちへの招きです。
そうでない人たちは羊を盗んだり、殺したり、滅ぼしたりするのです。
どうしてそれがわかるでしょうか？
イエス様が良き牧者、まことの羊飼い、私たちの救い主とどうしていえるのでしょうか？
それは今日の聖書日課の続きです。
ヨハ
10:11 わたしは、良い牧者です。良い牧者は羊のためにいのちを捨てます。
10:12 牧者でなく、また、羊の所有者でない雇い人は、狼が来るのを見ると、羊を置き去りにして、逃げて行きます。それで、狼は羊を奪い、また散らすのです。
10:13 それは、彼が雇い人であって、羊のことを心にかけていないからです。
イエス様は私たちのために命を捨ててくださったのです。十字架にかかられ私たちの救い、罪の赦しをなしてくださったのです。
そうでない人は、いざとなったら逃げてしまうような人たちです。羊飼いをしているが雇い人です。オオカミが来たら羊を置き去りにして逃げるのです。
本当に羊の事を心にかけているのではないからです。やさしい姿は営業
トークという事があります。やさしそうに見えていのちを捨てるまでには守ってくれないのです。
牧師と信徒も、現代の羊飼いと羊に例えられるかもしれません。
牧師として羊のために命を捨てることができるか？？？堺育麦キリストい教会のために ここに集う人々のために良き羊飼いであるんだろうか？？？
私は良き羊飼いだろうか？？？と問われることはあります。
今日のような説教を準備しているとき私自身を問われます。
イエス様とは違う全く足りないものではあるけれど、イエス様に似たものとならせてくださいと祈ります。
何年か前、堺育麦キリスト教会が財政的にも厳しく、教会員も少なく・・・高齢者が多く召される方も多い中で。
牧師を教会で経済的に支えることも難しく。堺育麦キリスト教会を離れて別の教会の牧師として移りませんか？という打診が私にありました。
この教会はどうなりますか？と聞くと、牧師がいない、どこかの牧師が兼任する教会になると思いますとの事。それではここにおられる信徒さんたちはどうなるんでしょう？羊飼いがいない羊みたいになるかもしれません。
私は堺育麦キリスト教会の牧師ですから。ここにいる羊、信徒の皆さんを守るために、ここに残ります。たとえ給料が安くても、教会がなくなったとしても私は最後までここを離れません。と速攻で打診を断ったことがあります。
10:11 わたしは、良い牧者です。良い牧者は羊のためにいのちを捨てます。
イエス様とは違うけれど、足りないけれど私もそうさせてもらったと信じます。家族には相談せずですけれど、悦子に相談しても同じ答えだったと信じます。
その苦労は受けようと思いました。
今日の使徒書の聖句 Ⅰペテロ２：１９～２１
Ⅰペテ
2:19 人がもし、不当な苦しみを受けながらも、神の前における良心のゆえに、悲しみをこらえるなら、それは喜ばれることです。
2:20 罪を犯したために打ちたたかれて、それを耐え忍んだからといって、何の誉れになるでしょう。けれども、善を行っていて苦しみを受け、
それを耐え忍ぶとしたら、それは、神に喜ばれることです。
2:21 あなたがたが召されたのは、実にそのためです。キリストも、あなたがたのために苦しみを受け、その足跡に従うようにと、あなたがたに模範を残されました。
キリストを模範として歩みたいものです。
それからも、教会の方々の祈りの中で私たちの群れは守られてきました。
イエス様は言われます。わたしは、すぐに逃げる盗人や強盗とは違います。
ヨハ
10:14 わたしは良い牧者です。わたしはわたしのものを知っています。また、わたしのものは、わたしを知っています。
10:15 それは、父がわたしを知っておられ、わたしが父を知っているのと同様です。また、わたしは羊のためにわたしのいのちを捨てます。
そしてイエス様はこの群れだけでなく、まだ囲いに属していない羊。すなわちまだ救われていない人たちのために、ご自分の使命があることを語られます。
10:16 わたしにはまた、この囲いに属さないほかの羊があります。わたしはそれをも導かなければなりません。彼らはわたしの声に聞き従い、一つの群れ、ひとりの牧者となるのです。
まさに福音をのべ伝える事です。
ヨハ
10:17 わたしが自分のいのちを再び得るために自分のいのちを捨てるからこそ、父はわたしを愛してくださいます。
10:18 だれも、わたしからいのちを取った者はいません。わたしが自分からいのちを捨てるのです。わたしには、それを捨てる権威があり、それをもう一度得る権威があります。わたしはこの命令をわたしの父から受けたのです。」
この事のゆえにイエス様が来られたのです。
それはまとめて言えば
10:10 盗人が来るのは、ただ盗んだり、殺したり、滅ぼしたりするだけ
のためです。わたしが来たのは、羊がいのちを得、またそれを豊かに持つためです。
そして
そのためにキリストが十字架におかかりになった。
それは私たちがゆるされ、永遠のいのちを与えられたことを宣言しているのです。
イエス様がきたのは、私たちがいのちを得るためです。それによって豊かな人生を送るためです。
そのキリストからの恵みを私たちはその声を聞きわけられる
イエス様の羊として信仰によってその豊かな宝物を受け取ることができるのです。
2:24 そして自分から十字架の上で、私たちの罪をその身に負われました。それは、私たちが罪を離れ、義のために生きるためです。キリストの打ち傷のゆえに、あなたがたは、いやされたのです。
2:25 あなたがたは、羊のようにさまよっていましたが、今は、自分のたましいの牧者であり監督者である方のもとに帰ったのです。
これは救われた私たちの姿なのです。
感謝します。キリストの十字架はあなたのためなのです。
祈